建物滅失登記の費用はいくら?相場や自分で申請する方法、注意点も解説!

建物を解体した後は、必ず「建物滅失登記」という手続きが必要になります。これは、建物がなくなってしまったことを法務局に届け出て、登記簿から抹消してもらう手続きです。

建物滅失登記は、自分で申請することもできますが、専門の土地家屋調査士に依頼することも可能です。どちらの方法が適しているのか、費用や手続きの流れなどを詳しく解説していきます。

建物滅失登記にかかる費用の相場について解説

建物滅失登記にかかる費用は、自分で手続きを行うか、土地家屋調査士に依頼するかによって大きく異なります。

土地家屋調査士に依頼した場合の費用相場

土地家屋調査士に建物滅失登記を依頼した場合、費用は、

  • 必要書類の取得費用
  • 調査費用
  • 申請費用
  • 報酬
  • などが含まれ、平均で約4万円~5万円程度になります。

    ただし、建物の規模や所有者の数、登記簿の内容によっては、さらに費用がプラスされる場合があります。例えば、

    • 相続発生時に戸籍調査が必要な場合
    • 解体証明書がない場合
    • 分合筆により所在を変更する必要がある場合
    • 登記上の住所を変更する必要がある場合
    • 広大な借地上建物を滅失登記する場合
    • 抵当権が残っている場合

    などは、追加費用が発生する可能性があります。

    自分で手続きする場合の費用相場

    自分で建物滅失登記の手続きを行う場合は、約1,000円~3,000円程度で済みます。これは、主に法務局で必要な書類を取得する費用と、法務局までの交通費です。

    ただし、自分で手続きを行う場合は、時間と手間がかかります。また、申請書類に不備があると、修正のために再度法務局へ行く必要があり、さらに時間がかかってしまう可能性があります。

    費用を安く抑えるためのポイント

    滅失登記にかかる費用を抑えたい場合は、自分で手続きを行う方法がおすすめです。しかし、自分で手続きを行う場合は、時間と手間がかかることを理解しておく必要があります。もし、時間がない場合や、手続きが不安な場合は、土地家屋調査士に依頼することを検討しましょう。

    建物滅失登記の手続きの流れを解説

    建物滅失登記の手続きは、自分で行う場合と、土地家屋調査士に依頼する場合で異なります。

    土地家屋調査士に依頼する場合の手続き

    土地家屋調査士に依頼する場合は、以下の流れになります。

    1. 土地家屋調査士に相談する
    2. 必要書類を準備する
    3. 土地家屋調査士が現地調査を行う
    4. 土地家屋調査士が作成した委任状に署名・捺印する
    5. 登記完了証・閉鎖事項全部証明書を受領して完了

    土地家屋調査士に依頼すれば、手続きに関する専門知識がなくても、スムーズに手続きを進めることができます。

    自分で手続きする場合の手順

    自分で手続きを行う場合は、以下の流れになります。

    1. 管轄の法務局を調べる
    2. 登記の有無を確認する
    3. 登記事項証明書を取得する
    4. 建物滅失登記申請書を作成する
    5. 管轄の法務局へ必要書類を提出する
    6. 登記完了証を受け取る

    申請に必要な書類をまとめました

    建物滅失登記を申請する際には、以下の書類が必要です。

    1. 建物滅失登記申請書
    2. 滅失した建物の登記事項証明書
    3. 建物滅失証明書
    4. 解体業者の代表者事項証明書
    5. 解体業者の印鑑証明書
    6. 対象建物周辺の地図
    7. 委任状(土地家屋調査士に依頼する場合)

    これらの書類は、法務局や解体業者から入手することができます。

    建物滅失登記を自分で行う際の注意点

    建物滅失登記は、自分で行うことも可能ですが、いくつかの注意点があります。

    申請期限を守らないと罰金が科される可能性も

    建物滅失登記は、建物を解体してから1カ月以内に申請する必要があります。期限内に申請しないと、10万円以下の過料が科せられる可能性があります。

    手続きを怠ると固定資産税がかかり続けることも

    建物滅失登記を怠ると、登記簿上は建物が残っていることになり、解体したにもかかわらず固定資産税がかかり続ける可能性があります。

    手続きが複雑で難しい場合もある

    建物滅失登記の手続きは、法律に基づいて行わなければなりません。そのため、手続きが複雑で、自分で行うのが難しいと感じる場合もあります。

    建物滅失登記をスムーズに行うためのポイント

    建物滅失登記をスムーズに行うためには、以下のポイントを押さえましょう。

    解体工事完了後に速やかに手続きを開始すること

    解体工事が完了したら、すぐに建物滅失登記の手続きを開始しましょう。期限内に手続きを行うためには、早めの行動が重要です。

    必要書類を事前に準備しておくこと

    建物滅失登記に必要な書類を事前に準備しておけば、手続きがスムーズに進みます。特に、登記事項証明書や建物滅失証明書は、取得に時間がかかる場合があるので、早めに準備を始めましょう。

    専門家への相談を検討すること

    建物滅失登記の手続きが複雑で不安な場合は、土地家屋調査士に相談することを検討しましょう。専門家のサポートがあれば、手続きがスムーズに進みますし、トラブルを回避することもできます。

    まとめ

    建物滅失登記は、建物がなくなったことを法務局に届け出るための重要な手続きです。

    自分で行う場合は、費用は安く抑えられますが、時間と手間がかかります。一方、土地家屋調査士に依頼すると費用は高くなりますが、手続きがスムーズに進みます。

    どちらの方法を選ぶかは、状況や時間、費用のバランスを考慮して判断しましょう。