近年、自然災害の増加や規模の拡大により、防災意識が高まっています。特に、地震や台風などの災害時には、ライフラインが寸断され、水が使えなくなる可能性も。そこで注目されているのが、一戸建て住宅への貯水タンクの設置です。
この記事では、一戸建て住宅に貯水タンクを設置するメリットとデメリット、種類や選び方、費用について詳しく解説していきます。貯水タンクの設置を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
一戸建てに貯水タンクを設置するメリット
一戸建て住宅に貯水タンクを設置すると、様々なメリットがあります。ここでは、主なメリットを3つ紹介します。
災害時でも安心の水確保
災害時には、水道管が破損したり、停電によって水道の供給が止まってしまう可能性があります。貯水タンクがあれば、このような事態に備え、飲料水や生活用水を確保することができます。
災害時の備蓄としては、1人1日3リットルを目安に3日分、つまり家族4人なら36リットルは必要と言われています。しかし、ペットボトルで36リットル分の水を用意するのは、保管場所も必要となり大変です。
貯水タンクは、水道管に直結して設置するため、常に新鮮な水が貯められています。災害時には、手動ポンプなどを利用して、タンク内の水を簡単に取り出すことができます。
水道料金の節約
貯水タンクに雨水を貯めて利用することで、水道料金を節約することができます。特に、庭や畑の水やりなど、水道水を頻繁に使用する用途に最適です。
庭や畑の水やり、車の洗浄など、水道水を使用する場面は意外と多いものです。貯水タンクに雨水を貯めて利用することで、水道料金を大幅に節約できる可能性があります。
庭や畑の水やりに便利
雨水貯留タンクは、庭や畑の水やりに最適です。水道水に比べて、雨水は植物の生育に適した成分を含んでいるため、植物の成長を促進する効果も期待できます。
雨水は水道水に比べて、カルキなどが含まれていないため、植物の生育に優しい水と言われています。また、雨水を有効活用することで、環境にも優しい生活を送ることができます。
一戸建てに貯水タンクを設置するデメリット
貯水タンクの設置には、メリットだけでなくデメリットも存在します。ここでは、主なデメリットを3つ紹介します。
設置費用がかかる
貯水タンクの設置には、タンク本体の費用に加えて、設置工事費用も必要になります。タンクの容量や材質、設置場所などによって費用は大きく異なりますが、数十万円から数百万円かかる場合もあります。
貯水タンクの設置は、決して安い買い物ではありません。しかし、災害に備え、安心安全な生活を送るためには、必要な投資と言えるでしょう。
メンテナンスが必要
貯水タンクは、定期的なメンテナンスが必要です。タンク内部の清掃や、ポンプなどの部品の交換などが必要になります。メンテナンス費用は、タンクの種類やメーカーによって異なりますが、年間数千円から数万円かかる場合もあります。
貯水タンクは、設置すれば終わりではありません。定期的なメンテナンスを行い、常に清潔な状態を保つことが大切です。
設置場所の確保
貯水タンクは、設置場所を確保する必要があります。タンクの容量や形状によって設置場所のスペースは異なりますが、十分なスペースを確保できない場合は、設置が難しい場合があります。
貯水タンクを設置する前に、設置場所のスペースを確保できるか、事前に確認しておきましょう。
貯水タンクの種類と選び方
貯水タンクには、様々な種類があります。用途や設置場所、予算に合わせて適切な貯水タンクを選びましょう。ここでは、代表的な3つの種類を紹介します。
雨水貯留タンク
雨水貯留タンクは、雨水を貯めて利用するタンクです。庭や畑の水やり、車の洗浄などに使用することができます。
雨水貯留タンクは、環境に優しく、水道料金を節約できるため、近年注目されています。様々なデザインや容量のタンクが販売されているので、用途や設置場所に合ったものを選ぶことができます。
飲料水用貯水タンク
飲料水用貯水タンクは、飲料水として安全に利用できるタンクです。災害時などに、飲料水を確保するために使用されます。
飲料水用貯水タンクは、水道管に直結して設置され、常に新鮮な水が貯められています。災害時には、手動ポンプなどを利用して、タンク内の水を簡単に取り出すことができます。
防災用貯水タンク
防災用貯水タンクは、災害時に飲料水や生活用水を確保するために使用されるタンクです。飲料水用貯水タンクと同様に、水道管に直結して設置され、常に新鮮な水が貯められています。
防災用貯水タンクは、通常時の飲料水としても利用することができます。災害に備え、安心安全な生活を送りたい方は、防災用貯水タンクの設置を検討してみてはいかがでしょうか。
貯水タンクの設置費用と維持費
貯水タンクの設置費用は、タンクの種類や容量、設置場所などによって大きく異なります。ここでは、目安として、一般的な貯水タンクの設置費用と維持費をまとめました。
設置費用
貯水タンクの設置費用は、タンク本体の費用と設置工事費用を合わせた金額になります。タンク本体の費用は、容量や材質によって異なりますが、数十万円から数百万円かかる場合もあります。設置工事費用は、場所や工事に必要な時間などによって異なりますが、数十万円から数百万円かかる場合もあります。
維持費
貯水タンクの維持費は、定期的な清掃費用や、ポンプなどの部品の交換費用などがあります。清掃費用は、タンクの種類や容量、設置場所などによって異なりますが、年間数千円から数万円かかる場合もあります。部品の交換費用は、必要なタイミングで発生しますが、数万円から数十万円かかる場合もあります。
補助金制度
貯水タンクの設置には、自治体から補助金が支給される場合があります。補助金の金額や対象となる貯水タンクの種類は、自治体によって異なりますので、事前に確認が必要です。
まとめ
一戸建て住宅に貯水タンクを設置するメリットは、災害時における水確保、水道料金の節約、庭や畑の水やりなどに役立つことです。一方、デメリットとしては、設置費用がかかる、メンテナンスが必要、設置場所の確保が必要などが挙げられます。
貯水タンクの設置は、決して安い買い物ではありませんが、災害に備え、安心安全な生活を送るためには、必要な投資と言えるでしょう。貯水タンクの設置を検討する際には、メリットとデメリットを比較検討し、ご自身のニーズに合った貯水タンクを選びましょう。
また、自治体の補助金制度なども活用することで、設置費用を抑えることができますので、積極的に活用することをおすすめします。
