不動産競売メリット01

こんにちは、管理人のサトウです。

このページでは、戸建やマンションなどの不動産における競売物件を購入する際のメリットとデメリットついてまとめてあります。

住宅ローンの支払が滞り、返済が不可能になると、マイホームは最終的に競売にかけられてしまうということは、なんとなくでもご存知だと思います。競売による売却価格は、一般売却による市場価格よりも低くなることが多く、プロの不動産業者はもちろん、個人の購入希望者からの人気も高まっています。

しかし、競売物件は一般的な中古不動産取引とは異なり、安く購入できるというメリットに対し、デメリットも多いです。

競売物件の購入を検討されている方は是非一読してみて下さい。

不動産競売とは?

不動産競売メリット04

競売とは、「競り売り(せりうり)」のことです。

ある品について、複数の購入希望者が、買値を出品者に提示しあい、競合者がいなくなるまで少しづつ価格を競りあげて、最終的に一番高い値をつけた者が買い受ける権利を得る売却方法で、オークションとも呼ばれています。

日本における不動産の競売の場合は、裁判所主導のもと、最低落札価格を決定します。購入希望者は入札期間内に希望価格にて入札し、一番高値にて入札した人が、購入する権利を得ることになります。

そのため、一般的な競売(オークション)と異なり、“開札されるまで落札価格が分からない”という点が異なります。

 

次に、不動産の競売物件となるまでの経緯について簡単に説明します。

私たちが戸建やマンションなどの住宅を購入する時は、金融機関の住宅ローンを利用することがほとんどで、金融機関からお金を借りる際、購入する住宅(不動産)を担保にします。お金を貸す金融機関は、この担保に抵当権を設定し、お金を貸すことになります。

抵当権とは、“お金を貸した人から住宅ローンが返済されなくなった際、担保(不動産など)を金融機関が差し押さえて、売却して債権(貸したお金)を回収する権利”のことです。

住宅ローンは20年や30年という長い期間で返済の計画を立てます。しかし、この長い年月の間に事情が変わり、返済が苦しくなるというケースは少なくありません。

返済が一定期間滞ってしまうと、債権者(金融機関)は、抵当権を主張して、裁判所に申立てをし、対象不動産を強制的に売却し債権を回収することになります。このように裁判所主導のもと、不動産が競売されることになります。

※個人事業主が事業資金の借入などのために、手持ちの不動産を担保に入れて融資を受けることもありますが、これは不動産担保ローンと言います。住宅ローン同様に、借入金が返済できない場合には競売にかけられます。

不動産の競売物件を購入するメリット

不動産競売メリット02

1.市場価格よりも安い

不動産の競売物件を購入する大きなメリットは、なんと言ってもその「価格」です。

通常の中古物件と比較し、市場相場の5~7割程度の価格で購入することが可能です。

なぜ、競売物件は、市場価格の5~7割程度の価格となってしまうのか。

それは、後述するデメリットが大きいためです。

デメリットを考慮し、市場価格からその分を減額するため、安くなるのです。

2.住宅ローンが使える

以前は、個人で競売物件に参加することには大きな壁がありました。それは、住宅ローンが使えないということです。

金融機関が競売物件を対象とした融資を行うとすると、融資を実行するタイミングと、対象物件に抵当権を設定するタイミングがずれてしまい、その間は無担保融資になってしまうという問題がありました。金融機関にとって無担保で融資を行うことは大きなリスクであることから、競売物件を対象として住宅ローンを組むことは、ほぼ不可能だったのです。

 

しかし、平成10年、この問題解決のための法改正(「民事執行法82条2項」)により、競売物件についても住宅ローンの利用がしやすくなったため、一般個人の競売人気に拍車がかかりました。

競売物件を対象として融資でも融資実行のタイミングに合わせて、抵当権の設定が可能となったのです。これにより、金融機関側のリスクが少なくなることから、一部の金融機関では競売対象の住宅ローンでも前向きに対応するようになりました。

一般個人の人にとって、競売物件は安く購入できると言えども、一括支払いすることはなかなか難しいです。しかし、住宅ローンが利用可能になったことで、競売という扉が大きく開かれたことになります。

不動産競売のデメリット

不動産競売メリット03

一般の不動産売買では、物件購入後に買主が不利益を被らないよう、手厚い法律が定められています。しかし、競売物件に関してはこれらが当てはまらないため、競売物件の購入には大きなリスクがあります。

競売物件の取得に関しては、事前調査を含め全てが自己責任であり、落札後にその物件にどんな問題が発覚しても、全ては自己対応で処理することが前提で、自己責任で解決しなければなりません。
 

1.占有者が立ち退かない

物件の痛みが酷く、リフォーム費用がかかることはよくあり、この場合などは落札者主体で解決できる問題です。しかし、一番厄介となるのは「占有者」の問題です。

競売物件は、住居として使われていたケースが多く、落札後、裁判所から退去命令が出ているにも関わらず、そのまま元の所有者が居住し占有する場合があります。

なぜなら、元の所有者は、経済的に困窮しているため、引っ越し費用が捻出できないからです。

こうなると落札者は、引っ越ししてもらうために、安い賃貸物件を探し紹介したり、家財道具買取業者を探して紹介したりするなど、手間と時間をかけてなんとか退去してもらうように交渉していかなければなりません。どうしても状況が進まない時には、裁判所が室内の家財を撤去する強制退去となります。

『裁判所が動いて、強制退去してくれるのなら解決』と思いがちですが、強制退去に係る費用(荷物運搬用のトラック、人件費、処分費など)は全て落札者の負担となるので、かなりの出費を覚悟しなければなりません。

 

また特に気を付けなければいけないのが、暴力団関係者が「立ち退き料」目当てとして占有するといったケースです。

最近では、暴力団対策法によって少なくなってきているそうですが、全くないとは言い切れません。この場合、解決までの時間やお金の問題だけでなく、精神的にも肉体的にも疲労することになります。

2.瑕疵担保責任がない

通常の不動産売買では、売主に「瑕疵担保責任」が課せられます。これは、売却後、物件に重大な欠陥(瑕疵:かし)が判明した場合、売主は、売買契約に定められた期間内に、改善や修復を行う責任があるというものです。

しかし、競売物件には売主が存在しないため、これが該当しないため、競売物件にどんな問題やトラブルがあっても、全ては落札者の自己責任となります。
 

3.カギの引き渡しと交換

一般の不動産売買取引では、売主に様々な義務があります。物件の引き渡しと共に、鍵の引き渡しもその一つで、通常は不動産会社が間に入って行います。

競売の場合は不動産会社がカギを渡してくれるということはありません。落札者が元の所有者の手から直接引き渡しを受けることになります。

また競売物件の中には、空き家もあります。空き家や空き室となっている場合、そのカギは誰も持っていませんので、専門の開錠業者に依頼して物件のカギを開けてもらう必要があります。この解錠費用は落札者の負担となります。

そしてカギの交換作業を行うことになりますが、その交換費用ももちろん落札者の負担です。

 

空き家の場合注意しなければならないことがあります。

それは「残置物」の問題です。室内に前の居住者の家財などが残っている場合でも勝手に処分することはできません。なぜなら「残置物の所有権は移転しない」という法律があり、勝手に処分したことが分かると罰せられることにもなりかねません。
 

4.ゴミ屋敷の可能性

競売物件は空き家で鍵がなかったり、所有者の拒否によって内覧することが難しいケースもあり、蓋を開けてみて初めて分かるといったことが多いです。

このような場合、よくある問題が「ゴミ屋敷」です。

経済的に困窮して生活に疲れてしまった債務者、もともとお金にも生活にもルーズであることも多いです。一旦ゴミ屋敷化してしまうと、自力で片付けることは難しく、しかし業者に依頼するにはお金がかかりますので、その状態のまま放置となるケースが多いです。

このような物件に当たってしまったら、専門業者に依頼する費用が発生します。残念ながらゴミ屋敷を自力で片付けることは、相当な覚悟がなければできない大変な作業です。この費用は必要経費として諦めるしかありません。

5.競売物件の落札価格に満足できるか

住宅ローンが競売物件にも利用できるようになったため、一般個人でも入札しやすくなり、その数が増加しました。そのため、状態の良い物件には数十件入札されることもあり、競争が激しくなっています。

このような物件であると、様々な情報が錯綜(さくそう)し、落札価格が釣り上げられ、相場の8~9割の価格が付くといったケースもあります。通常では、相場の5~7割といわれていますので、情報に混乱し、高値で入札してしまい、期待ほど安くなかったという結果に終わる可能性もありますので、注意が必要です。

まとめ

戸建やマンションなどの不動産における競売物件を購入する際のメリットとデメリットついて紹介しました。

不動産の競売は、比較的安く不動産を購入できるということから、一般個人の間でも人気が高まってます。しかし、「安い」という大きなメリットの裏には、様々なデメリットも存在し、安易に飛びつくと痛い思いをする可能性があります。

不動産競売に参加したいのであれば、メリットだけでなく、デメリットについてしっかりと理解を深める必要があります。

 

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