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こんにちは、管理人のサトウです。

このページでは、住宅ローンの頭金の平均額や頭金は無しでも問題ないのかどうかについてまとめてあります。

 

住宅ローンを利用してマイホームを購入する際、最初に自己資金から現金で支払うお金が「頭金」です。

頭金を入れた分だけ借入額は少なくて済みますが、一方で手元に残るお金は少なくなります。そのため、頭金をいくらにすればよいのか、悩む人が多いのではないでしょうか。

今回は、住宅ローン利用者が支払った頭金の平均額や、頭金無しても大丈夫なのかなど、頭金について詳しく解説します。

 

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住宅ローンの頭金の平均額は?

以前はフラット35をはじめ、多くの住宅ローンで“融資可能額は購入金額の8割まで”としていました。そのため、残りの2割は住宅ローン利用者が頭金として現金を用意する必要がありました。

しかしながら、現在は多くの住宅ローンで「物件価格の全額を融資可能」としています。中には諸費用までローンで借りられるところもあります。

従って、現在は頭金について何割以上という決まりはありませんが、実際に支払われた頭金の平均額がいくらなのかをみてみましょう。

(1)国土交通省のデータによる頭金の平均額

国土交通省の「平成28年度 住宅市場動向調査報告書」で公表されている、一次取得者(初めて住宅を取得した世帯)に関するデータをみてみましょう。

住宅の種類 平均購入資金 平均自己資金 自己資金割合
注文住宅
4,246万円
1,142万円
26.9%
分譲戸建住宅
3,673万円
828万円
22.5%
分譲マンション
4,203万円
1,240万円
29.5%
中古戸建住宅
2,581万円
979万円
37.9%
中古マンション
2,523万円
1,047万円
41.5%

(データ引用元:国土交通省「平成28年度 住宅市場動向調査報告書」)

 
住宅の種類により頭金(自己資金)の金額に差はありますが、頭金の平均額は「800万円~1,200万円位」となっています。頭金の割合としては、新築物件では購入金額に対して約2割~3割、中古物件では4割前後の頭金を支払っていることが分かります。

「頭金1,000万円」と聞くと、特に若い世代でマイホーム購入を検討している人達にとっては非常に多いと感じるのではないでしょうか。

国土交通省のデータは、調査対象年齢が20代~60代以上までと幅広く、住宅ローンの種類も限定されていません。

年齢が高い世代の場合、貯蓄や退職金など、ある程度まとまったお金を持っている人達が増えてきます。また、完済時の年齢制限を設けている金融機関が多いため、頭金を多くして返済期間を短くする人が多くなります。

その結果、若い世代からみると頭金が多いと感じるようなデータになっていると考えられます。

(2)住宅金融支援機構のデータによる頭金の平均額

続いて、住宅金融支援機構が公表している「2017年度 フラット35利用者調査」のデータをみてみましょう。

住宅の種類 平均購入資金 平均自己資金 自己資金割合
注文住宅
3,353万円
651万円
19.4%
建売住宅
3,337万円
302万円
9.0%
マンション
4,349万円
706万円
16.2%
中古戸建住宅
2,393万円
208万円
8.7%
中古マンション
2,845万円
318万円
11.2%

(データ引用元:住宅金融支援機構「2017年度 フラット35利用者調査」)

 
フラット35とは、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供している、最長35年の全期間固定金利住宅ローンのことです。

2017年度におけるフラット35利用者の頭金(自己資金)の平均額は「300万円~700万円位」となっており、購入金額の約1割~2割であることが分かります。

頭金の平均額はひとつの目安に過ぎない

国土交通省のデータと住宅金融支援機構のデータから分かるように、住宅ローンの種類や調査対象の世代などにより、頭金の平均額は大きく変わります。

また、自分の状況(職業、家族構成、貯蓄額、現在の家賃、ライフプランなど)によっても、頭金の平均額が自分に適正な金額とかけ離れる可能性があります。

一般的に頭金の目安は1割~2割と言われており、フラット35の頭金平均額も実際に1割~2割となっていましたが、平均額はあくまでひとつの目安に過ぎないと考えることがおすすめです。

頭金のメリットと頭金無しのリスクとは

頭金の金額を検討するにあたり、まず頭金のメリットと、頭金無しのリスクを整理してみましょう。

頭金のメリット

頭金には下記のメリットがあります。

  1. 毎月の返済額および総返済額を減らすことができる
  2. 住宅ローン金利の優遇が受けられる場合がある
  3. 購入できる家の選択肢が増える

 
頭金を入れた分だけ借入額が少なくなり利息負担も減るため、結果的に毎月の返済額および総返済額を減らすことができます。

更に、フラット35のように“融資率によって金利の優遇が受けられる”といった住宅ローンでは、頭金を入れるメリットが大きいと言えます。

また、住宅ローン審査では、年収や年齢、勤続年数などによる「借り入れ限度額」という審査項目があります。頭金を入れて借入額を減らせば、より高い家でも購入の選択肢に入れることが可能となります。

頭金無しのリスク

頭金無しのリスクとしては、下記のことが考えられます。

  1. 毎月の返済額および総返済額が増える
  2. 住宅ローン金利の優遇が受けられない場合がある
  3. 住宅売却時に住宅ローン残高が残るリスクが高まる

 
頭金無しの場合、借入額が増えて利息負担も増えるため、毎月の返済額および総返済額が増えてしまい、その後の生活を圧迫するリスクがあります。

前述のとおり、頭金の割合により優遇金利が受けられなくなる住宅ローンがあるため、その場合、さらに返済額が増えてしまいます。

また、例え新築物件であっても、購入して中古物件となった時点で住宅の価値は大きく下がります。購入直後に売却した場合でも、売却価格は8割程度にまで下がると言われています。

何らかの事情で住宅ローンが返済できなくなった場合、金融機関がその住宅を売却してローンの返済に充てることになります。頭金無しの場合、住宅の売却価格が住宅ローン残高よりも低くなる可能性が高く、住宅を手放したのに高額な借金が残るリスクがあるのです。

頭金は多い方がよいとは限らない

頭金のメリットや頭金無しのリスクを考えると「頭金はできるだけ多い方がよいの?必ず用意した方がよいの?」と思うかもしれませんが、実はそうとは限りません。

いざという時のための貯蓄は残すことが大切

例えば貯蓄のほとんどを頭金として支払ってしまうと、仮に病気や事故でしばらく働けなくなってしまった場合、生活費が足りなくなったり、ローン返済が滞ったりする恐れがあります。

また、マイホームを購入して新生活がスタートしてからも、車の購入や子供の受験など、まとまったお金がかかるライフイベントがあり、その備えも必要となります。

いざという時のための貯蓄は残し、無理のない範囲で頭金を用意することが大切です。

頭金無しで住宅を購入した方がよい場合もある

総返済額が増えたとしても、下記のようなケースでは頭金無しで住宅を購入した方がよい場合があります。

  • 高い家賃の賃貸住宅に住んでいる
  • 購入したい物件が比較的安い

 
賃貸住宅に住んでいる場合、毎月の家賃が発生します。例えば家賃が月8万円だった場合、1年間で96万円、3年間で288万円支払う必要があります。

上記のようなケースでは、頭金を貯めて総返済額を減らしても、その間に支払った家賃の方が減らせた返済金額よりも多くなりやすく、トータルで見て損をしてしまうことがあるのです。

ただし、上記のケースでも「頭金無しのリスク」はありますので、注意しましょう。

まとめ

今回は、住宅ローンの頭金の平均額や、頭金無しても大丈夫なのか等について詳しく説明しました。

国土交通省のデータでは、頭金の平均額は「800万円~1,200万円くらい」、頭金の割合としては、新築物件では購入金額に対して約2割~3割、中古物件では4割前後です。

住宅金融支援機構のデータでは、2017年におけるフラット35利用者の頭金平均額は「300万円~700万円くらい」となっており、購入金額の約1割~2割です。

 
頭金のメリットとして下記の点を解説しました。

  1. 毎月の返済額および総返済額を減らすことができる
  2. 住宅ローン金利の優遇が受けられる場合がある
  3. 購入できる家の選択肢が増える

 
頭金無しのリスクとして、下記の点を解説しました。

  1. 毎月の返済額および総返済額が増える
  2. 住宅ローン金利の優遇が受けられない場合がある
  3. 住宅売却時に住宅ローン残高が残るリスクが高まる

 
頭金はできるだけ多い方がよいとは限らないとして、下記の点について解説しました。

  • 高い家賃の賃貸住宅に住んでいる
  • 購入したい物件が比較的安い

 
頭金の平均額はあくまでひとつの目安です。現在の貯蓄額を考慮しつつ、将来のライフプランをしっかりと考えて、無理のない返済プランとなるように頭金の金額を決めましょう。

 

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