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住宅ローンは、ある一定の条件を満たすことにより「優遇金利」が適用され、店頭に表示されている金利よりも引き下げられた金利でローンを組むことができます。
しかしながら、優遇金利の適用期間が終了すると金利は高くなってしまいます。
優遇金利の適用期間や具体的な引き下げ幅は、金融機関や商品などにより様々であるため、事前にしっかり理解してから住宅ローンを選ぶことが大切です。
今回は、住宅ローンの優遇金利はいつまで続くのか、また、優遇金利の期間が終了したらどうなるのか、優遇金利の仕組みについて詳しく解説します。
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優遇金利とは?
まず、優遇金利の基本的な内容について解説します。
住宅ローンの様々な「金利」の意味
住宅ローンには、優遇金利や店頭表示金利、適用金利など、様々な「金利」という用語がでてきますが、同じ意味の金利でも金融機関によって呼び方が異なる場合があり、注意が必要です。
それぞれの「金利」の意味をまとめると下記のとおりです。
金利 | 意味 | その他の呼び方 |
---|---|---|
店頭表示金利
|
住宅ローンの基準となる金利です。各金融機関で自由に設定する金利ですが、市場の金利動向に合わせて決めるため、大きな差はありません。
|
基準金利
店頭金利 表面金利 |
優遇金利
|
金融機関が提示する“所定の条件”を満たすことにより、店頭表示金利から一定の割合を引き下げる金利のことです。
「優遇金利」という言葉自体は、金利の「引き下げ幅」を表す場合と、「引き下げ後の金利」を表す場合がありますが、多くの金融機関では「引き下げ幅」として使用しているようです。 |
キャンペーン金利
|
適用金利
|
「店頭表示金利」から「優遇金利(引き下げ幅)」を引き下げた後の、割引された金利のことです。
|
実質金利
引下げ後金利 ご融資金利 |
優遇金利の仕組み
優遇金利と店頭表示金利、適用金利の関係を式で表すと下記のとおりです。
例えば、「基準金利:2.37%」で「優遇金利:年1.5%」という場合、住宅ローンの適用金利は、下記のとおりとなります。
つまり、優遇金利が高ければ高いほど、金利の引き下げ幅は大きくなるため、実際に適用される金利が引き下げられて有利ということになります。
優遇金利を受けるための所定の条件
優遇金利が適用されるための“所定の条件”は金融機関によって様々です。
例えば下記のような条件があります。
- 公共料金の引き落とし口座に指定すること
- 給料の振込先口座に指定すること
- 投資信託口座を開設すること
- 金融機関が指定するキャッシング付きカードを作成すること
- ある一定の期日までに正式に住宅ローンを申し込むこと
- ネットバンクに申し込みができること
- 自己資金が20%以上あること
中には上記のような適用条件が全くない金融機関もあります。事前にどのような条件が必要なのか、金融機関に確認しておきましょう。
優遇金利が決まるのは仮審査後
各金融機関が提示している優遇金利は、その金融機関における「最大の優遇幅」となっており、具体的な優遇金利の引き下げ幅は、人によって異なります。
優遇金利が決まるのは、一般的に仮審査後です。住宅ローンの仮審査結果が通知される際に、具体的な優遇金利幅も明記されることになります。
優遇金利はいつまで続く?
優遇金利が続く期間には、大きく分けて下記の2つのタイプがあります。
- 当初期間優遇タイプ
- 全期間一律優遇タイプ
それぞれのタイプについて詳しく解説します。
(1)当初期間優遇タイプ
「当初期間優遇タイプ」とは、“当初の一定期間は引き下げ幅の大きい優遇金利が適用され、その当初期間が終了した後は引き下げ幅が小さくなる”というタイプのことです。
例えば、“当初10年間は「店頭表示金利-2.4%」の金利が適用され、11年目以降は「店頭表示金利-1.1%」の金利が適用される”といったように、当初は金利の引き下げ幅が大きいものの、途中から引き下げ幅が小さくなります。
当初期間終了前の金利が低い間に繰り上げ返済できれば得をすることができるため、繰り上げ返済を積極的に考えている人に向いているタイプだと言えます。
また、結婚や出産を控えているなど、借入れ当初の時期に他の出費がかさむので住宅ローン費用を抑えたい人にも向いているタイプです。
(2)全期間一律優遇タイプ
「全期間一律優遇タイプ」とは、“借入期間中ずっと同じ引き下げ幅が適用される”というタイプのことです。
例えば、“返済期間中ずっと「店頭表示金利-2.0%」の金利が適用される”といったように、やや引き下げ幅の小さい優遇金利が全期間適用されます。変動金利はここに含まれます。
金利の引き下げ幅が全期間同じなので分かりやすいタイプですが、変動金利の場合はそもそも「店頭表示金利」が変わることがあるため、それに伴い適用金利が変わります(優遇金利は変わりません)。
なお、変動金利は半年ごとに金利を見直しますが、支払額は5年間同じという契約が多いです。見直した金利分を5年ごとに返済額へ反映します。店頭表示金利が上がった場合は、5年目に返済額へ上乗せされることになりますので、注意しましょう。
優遇金利の期間が終了するとどうなる?
先に説明した「当初期間優遇タイプ」のような優遇金利の場合、当初固定期間の終了後は、優遇金利の引き下げ幅が小さくなります。
当初固定期間終了により引き下げ幅がどのくらい変わるのかは、各金融機関の商品プランにより様々です。
各金期間における「当初期間優遇タイプ(当初10年固定)」と、「全期間一律優遇タイプ」を下記にまとめました。
金融 機関名 |
プラン名 | 当初 固定期間 |
当初 固定期間 引下幅 |
期間 終了後 引下幅 |
---|---|---|---|---|
借り始めの金利を特に引き下げ
~ぐんとうれしい住宅ローン |
当初10年
|
年-2.2%
|
年-1.4%
|
|
全期間で金利引き下げ
~ずーっとうれしい金利コース |
全期間
|
年-1.85%
|
||
金利プラン当初型
|
当初10年
|
年-2.655%
|
年-1.655%
|
|
金利プラン全期間型
|
全期間
|
年-2.005%
|
上記表における金利の引き下げ幅は最大値です。審査結果により引き下げ幅が決定します。
どの優遇金利プランが一番お得なのかは、単純に適用金利が低い商品を選ぶのではなく、優遇期間も考慮した「総返済額」を試算して比較する必要があります。
また、住宅ローンには様々な「諸費用」もかかるため、総返済額に加えて諸費用も試算した上で判断するようにしましょう。
まとめ
今回は、住宅ローンの優遇金利はいつまで続くのか、また、優遇金利の期間が終了したらどうなるのかついて解説しました。
住宅ローンには、優遇金利や店頭表示金利、適用金利など、様々な「金利」という用語があり、同じ意味の金利でも金融機関によって呼び方が異なることもありますので、注意しましょう。
「優遇金利」は、所定の条件を満たすことにより、店頭表示金利から一定の割合を引き下げる金利のことです。多くの金融機関では「優遇金利=引き下げ幅」として使用しています。
優遇金利と店頭表示金利、適用金利の関係を式で表すと「適用金利=基準金利-優遇金利」となります。優遇金利が高ければ高いほど、金利の引き下げ幅は大きくなります。また、優遇金利の引き下げ幅は、仮審査で決定されます。
優遇金利が続く期間には、大きく分けて下記の2つのタイプがあります。
- 当初期間優遇タイプ
- 全期間一律優遇タイプ
「当初期間優遇タイプ」は、“当初の一定期間は引き下げ幅の大きい優遇金利が適用され、その当初期間が終了した後は引き下げ幅が小さくなる”というタイプです。
「全期間一律優遇タイプ」は、“借入期間中ずっと同じ引き下げ幅が適用される”というタイプです。
当初固定期間終了により引き下げ幅がどのくらい小さくなるのかは、各金融機関の商品プランにより様々です。どの優遇金利プランが一番お得なのかは「金利」だけ判断するのではなく、「総返済額」や「諸費用」も試算した上で判断しましょう。
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また、審査基準は低くないため、事前審査は早めに行っておきましょう。
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