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こんにちは、管理人のサトウです。
このページでは、一戸建てやマンションなどの不動産を売却し、老人ホームに入居する際の注意点についてまとめてあります。
諸事情により老人ホームで生活することを考え、現在お住まいの持ち家を売却し、その売却金額を入居費用に充てようと検討している方も多いと思います。
また親の介護が必要になったので、老人ホームに入居させ、入居および介護費用のために、親が所有する不動産を売却したいと考えることもあります。
老人ホームの入居費用は高額ですので、少しでも高く、不動産を売却するために、知っておいた方が良い注意点について解説してありますので、参考にしてみて下さい。
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老人ホーム入居検討時に抱える問題とは?
不動産を売却し、老人ホームに入居する検討を始める時期としては、次のようなタイミングが挙げられます。
- 自身及び配偶者の身体的要因
- 家族が減った(子供の独立、配偶者の死去など)
- 親の介護が必要になった
段々と年を重ねるとともに、現在お住まいの一戸建てやマンションなどのマイホームが住みにくくなったと感じる方が多いと思います。
住みにくくなる理由としては、「住宅の内外に段差がある」、「生活補助の手すりがない」、「広すぎて使い勝手が悪い」といったものがあります。
高齢になるにつれ、足腰が悪くなってくるため、住宅の内外にある様々な「段差」、例えば、屋内ですと、玄関をはじめ、部屋と廊下との境にあるちょっとした段差によって転倒しやすくなりますし、階段の上り下りには危険が伴います。
屋外の場合には、敷地と道路の境の段差がつまずく場所のひとつとなるでしょう。
また、生活や歩行を補助するための「手すり」の必要性が高まってきますが、古い住宅の場合、トイレや廊下、階段などに手すりが設置されていない住宅も多く、生活する上で負担がかかってきてしまいます。
このようにバリアフリー化されていないマイホームでは、生活に支障が生じてきて、次第に住みにくく感じることが増えてきます。
それに、家族が居たときは、手狭に感じたマイホームですが、子どもが巣立ったあとの住宅は、玄関からリビングまでの距離や寝室からトイレまでの距離などが長く、何をするにも歩数がかかり、広すぎて使い勝手が悪いと感じる場合もあります。
また、別居中の親が高齢などの理由により、一人では生活できず、介護が必要となった場合も、老人ホームへ入居するきっかけの一つです。
本来であれば、親の介護をしながら、これまで通りの生活ができるのがベストですが、距離や時間、仕事などの状況によって、介護をしながらこれまで通りの生活をすることはほとんど不可能に近いですので、老人ホームに入居させることが選択肢のひとつになります。
しかし老人ホームへの入居を考えた場合、考えるべき大きな問題となるのが以下の二つではないでしょうか。
- 入居費用(入居金、月額使用料金、介護費など)の捻出
- 所有する不動産(一戸建て、マンションなど)の扱い
問題点1:入居費用の捻出
一つ目の問題点として、入居費用の問題が挙げられます。有料の老人ホームで生活するための費用は、ホームによって異なりますが、一般的には高額となります。
費用の主項目としては、入居時に支払う「入居金」、毎月生活するための「月額利用料金」、介護が必要な場合には、「介護費」となります。
一般的に、月額利用料金だけでも10~15万円が必要ですので、介護が必要であれば、毎月20万円くらいは必要となってきます。
そのため、老人ホームに入居し、生活するためには、その費用を捻出しなければなりません。
例えば、月額利用料金が20万円の場合、年間に必要な金額は、240万円となります。そしてここの施設に10年間お世話になる場合には、合計2,400万円が必要となる計算です。
問題点2:所有する不動産の扱い
二つ目の問題点としては、老人ホームに入居するとなった場合、空き家となってしまう住宅をどうするかということです。
空き家となってしまう住宅の扱いとして、考えられる選択肢は、以下の3つです。
- 売却する
- 賃貸する
- 維持する
どの方法を選ぶことが最良の選択なのか。これは、個々の状況によって異なるので、ケース・バイ・ケースというのが答えです。
各方法のメリットやデメリットを考慮し、所有する住宅の資産価値、ローン残高、今後のライフプランによって、その人それぞれの選択肢は変わってくることになります。
※住宅を売るか貸すかの選択する際の判断材料については、別記事にて詳細を記載していますので、参考にしてみて下さい。
戸建やマンションなどの住宅、売却か賃貸か選択する際の判断材料はコレ!
売却するか賃貸するかで迷う理由としては、賃料によって不労所得が得られるという点ではないでしょうか。
毎月得られる賃料を老人ホームの利用料金に充てることができるのであれば、住宅も所有したまま、安定した老人ホーム生活が送れるといった夢が広がるかと思います。
しかし、結論から先に言うと、「売却」することを選択したほうが無難です。
「賃貸」することによって、不労所得を得られるというのはとても魅力だと思いますが、安定して収入を得るというのはなかなか難しいのが実情です。
※住宅を売るのと貸すのではどちらがお得するのかについては、別記事にて詳細を記載していますので、参考にしてみて下さい。
戸建やマンションなどの持ち家、売るのと貸すのはどちらがお得?
不動産売却時の注意点 売却益による納税が発生
高額な老人ホームの入居費用を捻出する方法は、人それぞれであり、様々です。
一般的には、所有する不動産(一戸建てやマンション)を売却して、その売却したお金で老人ホームに入居したい、入居させたいと考える方が多いのではないでしょうか。もしくは、売却するお金を充てにして、老人ホームに先に入居したい、入居させたいという場合もあるかと思います。
不動産を売却し、売却益(譲渡所得)が出た場合には、「譲渡益課税」として税金を納める必要があり、売却する物件の所有期間によって、税額が異なります。
所有期間が5年以下の場合には39%、所有期間が5年以上の場合には20%の税率となります。
例えば、所有期間4年の物件を売却し、売却益が3,000万円の場合に納める税金(39%)は、1,170万円となります。
金額を聞いて、ビックリした方も多いですよね。しかし、一定の要件を満たしていれば、「3,000万円の特別控除の特例」という特例を受けることができ、税金を抑えることができます。
この特例では、売却益から最高3,000万円を控除することが可能なので、売却益が3,000万円までは税金がかからないということになります。
※不動産を売却した際にかかる税金と控除については、別記事にて詳細を記載していますので、参考にしてみて下さい。
【基礎知識】住宅や土地などの不動産売却時にかかる税金、受けられる控除と確定申告の方法まとめ
注意点1:不動産の売却時期に注意せよ!
この特例を受けるためには様々な「適用要件」を満たしている必要があります。
その中で注意しておかなければならない要件の一つが、「売却時期」です。
- 売却する家屋や敷地に住まなくなった日から3年目を経過する年の12月31日までに売却すること
一戸建てやマンションなどの不動産を売却する場合、「住まなくなった日から3年目」という期間がポイントとなります。
つまり、老人ホームに入居してから、不動産を売却する場合、3年経過後の12月31日までに売却が完了しないと、この特例を受けることができないのです。
また、一戸建て住宅にて、建物が古い場合、売却するのまでに時間がかかることがあります。この解決方法として、建物を取り壊し、更地にして売り出した方が早く売却できる可能性があります。
しかし、更地にして売却する場合、「3,000万円の特別控除の特例」を受けるためには、要件が更に厳しくなりますので、注意する必要があります。
- 建物を取り壊した日から1年以内に譲渡契約が締結され、住まなくなった日から3年目を経過する年の12月31日までに売却すること
- 建物を取り壊してから譲渡契約を締結した日まで、貸駐車場などその他の用途に使用していないこと
注意点2:不動産登記内容の確認
不動産を売却する場合、不動産(建物、土地)の名義が売主本人の名前である必要があります。
注意しなければならないのが、一戸建て住宅において、建物と土地の名義人が異なっている場合があることです。異なっている場合には、建物と土地の両名義人がいなければ、売却することができません。
そのため、近い将来、不動産を売却する可能性があるのであれば、事前に登記内容を確認し、必要に応じ、登記の移転を行っておくことをオススメします。
ただし、登記の移転にて、親から子に名義変更する場合は、「生前贈与」とみなされ、登録免許税や不動産取得税が課税されることになりますので注意が必要です。
贈与する物件の固定資産税評価額に対して、以下の税率がかかります。
- 登録免許税(2%)
- 不動産取得税(1.5%)
例えば、固定資産税評価額が3,000万円の場合、登録免許税60万円、不動産取得税45万円、合計105万円を納税することなります。
名義が不明の場合には、近隣の法務局で確認することができます。
※不動産の売却時に必要な書類や取得方法については、別記事にて詳細を記載していますので、参考にしてみて下さい。
【基礎知識】戸建住宅やマンション・土地などの不動産売却時に必要な書類と取得方法まとめ
注意点3:売却準備には余裕をもつ
「仲介」を利用して、不動産を売却するまでの期間としては、一般的に2~6か月、「買取」を利用して売却するまでの期間としては、一般的に1~2か月と言われています。
いずれにしても、不動産を売却するには、数か月レベルの時間が必要ということになります。
「3,000万円の特別控除の特例」には、3年以内という条件がありますので、確実に売却するためには、余裕をもって売却準備を進めることが大切です。
しかも老人ホームで生活するためには費用がかかりますので、出来る限り高く売却することが望ましいです。
そのため、少しでも高く売るためには、持ち家の適正な相場を知っておく必要があります。
最寄りの不動産業者に査定を依頼することで、相場を確認することは可能ですが、その査定額が適正かどうかは判断できません。
査定額が本当に適正なのかを判断するためにも、複数の不動産業者から査定を取得することが必要となります。最近ではインターネットによって、簡単に複数の不動産業者から査定を行ってもらうことが可能なので、こちらを利用すると時間と手間を短縮できます。
当サイトでは、無料で利用できる不動産一括査定サービスの調査も行っていますので、こちらのサービスも参考にしてみて下さい。
まとめ
一戸建てやマンションなどの不動産を売却し、老人ホームに入居する際の注意点について紹介しました。
現在の老人ホームは、様々なサービスが充実していますが、その分、入居金や月額利用料金が高額となる施設が多いです。介護付きとなればなおさら費用がかかります。
いざというときに、老人ホームの入居金を捻出することは困難な場合が多いです。そのため、両親をはじめ、ご自身の老後の計画は、早い段階で検討を始めておくことがおすすめです。
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