不動産相続空き家01

こんにちは、管理人のサトウです。

このページでは、空き家を相続した場合に適用可能な3,000万円特別控除についてまとめてあります。

日本の社会問題の一つとして、全国各地に、誰も住まなくなった家屋が放置されているといった「空き家問題」があります。

増え続ける空き家を減らすための対策として、様々な措置が実施されています。その中の一つに、空き家売却時の譲渡所得税を軽減する「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」という特例があります。

今回、この「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」という制度について詳しく解説しますので、空き家を相続した方、される方、する予定のある方は是非一読してみて下さい。

日本における空き家の現状と税制度

不動産相続空き家02

まず、日本における空き家の現状と空き家に関する税制度を整理してみましょう。

空き家は年々増加傾向

総務省統計局が5年ごとに実施している「住宅・土地統計調査」によると、2008年調査では659万戸だった空き家の総戸数が、2013年調査では820万戸となっており、毎年平均して約6.4万戸増加している結果となっています。

空き家を放置しておくと、倒壊の危険性がある、衛生上有害となる恐れがある、著しく景観を損なう、不法投棄場所となる、犯罪の温床になるなど、様々な問題があると指摘されています。

特定空き家は固定資産税と都市計画税の軽減措置対象外に

不動産を所有していると、「固定資産税」と地域によっては「都市計画税」を納税する必要があります。

ただし、空き家の場合は、「住宅用地の特例」という制度によって、これらの税金が安くなっています。

区分 固定資産税 都市計画税
空地(更地)
土地のみで、建物がない状態
1.4%
(課税標準)
0.3%
(課税標準)
小規模住宅用地
住宅1戸につき200平米まで
1.4%×(1/6)
1.4%×(1/3)
一般住宅用地
住宅1戸につき200平米を超えた部分
1.4%×(1/3)
1.4%×(2/3)

 

しかし、増え続ける空き家対策として、平成27年5月に「空き家対策特別措置法」が施工されました。

この特別措置法で定義されている一つに、「特定空家等」というものがあります。

近隣住民の人たちに危険や問題を引き起こす可能性が高い「特定空家等」に認定されてしまうと、罰則として土地にかかる固定資産税や都市計画税の優遇措置が適用されなくなるなど、所有者にとってデメリットが生じてきます。

 

【特定空家等の定義】

  • そのまま放置すると、倒壊するなど保安上著しく危険性がある
  • 著しく衛生上有害となるおそれがある
  • 適切な管理が行われておらず著しく景観を損なっている
  • 周辺の生活環境を考慮すると、放置することが不適切である

 

特定空家に認定されると、自治体から「助言・指導」を受けることになります。助言や指導を受け、特定空家に指定された要因箇所を改善すれば、特定空家から解除されます。

しかし、そのまま放置し、自治体から改善の「勧告」を受けると、固定資産税の特別措置(1/6、1/3)、都市計画税の特別措置(1/3、2/3)が適用されず、更地と同等となってしまいます。

さらに、危険な空き家を放置し続けると自治体から「解体」の命令が下り、命令違反すると最大50万円の罰金が課せられるだけでなく、その解体費用も請求されることになります。

3,000万円の特別控除により空き家の売却を促進

また、空き家の売却を活発にして空き家を減らしていくことを目的に、期間限定の制度として「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」の特例が定められました。

この特例が適用された場合、下記の計算式のとおり3,000万円の譲渡所得控除が受けられるので、譲渡所得に対して支払う税金が軽減されることとなります。

【特例を適用した場合の譲渡所得の計算式】

  • 譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用 - 特別控除(3,000万円)

 

この特例を受けるための要件や手順について、以降で詳しく説明します。

3,000万円特別控除の特例を受けるための要件

不動産相続空き家03

この特例を受けるためには、【1】空き家自体の物件的要件、【2】適用期間に関する要件、【3】譲渡する際の要件、という3つの要件を全て満たしている必要があります。

それぞれの要件について詳しく解説していきます。

【1】空き家自体の物件的要件

特例の対象となる空き家は、下記1~4の要件を満たすことが必要です。

  1. 相続開始直前において被相続人の居住の用に供されていたものであること
  2. 相続開始直前において当該被相続人以外に居住をしていた者がいないこと
  3. 昭和56年5月31日以前に建築された区分所有建築物以外の家屋であること
  4. 相続の時から譲渡の時まで事業、貸付け、居住の用に供されていないこと

 

つまり、被相続人(親など)が一人暮らししていた戸建住宅が対象であり、マンション等の区分所有建築物は対象外ということになります。

さらに、相続発生から譲渡まで誰も使っていない空き家に限定して使える特例となっているため、自分が住んだことがあったり誰かに貸したりすると特例が使えなくなります。

空き家のままではもったいないからと、安易に貸し出さないように注意しましょう。

【2】適用期間に関する要件

この特例を受けるためには、「相続日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日まで」かつ「特例の適用期間である平成28年4月1日から平成31年12月31日まで」に譲渡することが必要です。

例えば、平成25年1月2日に相続が発生した場合、本特例の対象となる譲渡期間は、平成28年4月1日~平成28年12月31日です。

少し分かりにくいので、適用期間のイメージ図をみてみましょう。

 

不動産相続空き家05

(引用元:国土交通省「空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除)について」)

つまり、平成25年1月2日以降に発生した相続のうち、黄色矢印の期間中(平成28年4月1日~平成31年12月31日まで)に行われた譲渡が対象ということになります。

【3】譲渡する際の要件

特例を受けるためには、譲渡する際に下記の要件を満たすことが必要です。

 

  • 譲渡価額が1億円以下であること
  • 家屋を譲渡する場合、当該家屋が現行の耐震基準に適合するものであること

 

つまり、耐震性のない空き家の場合は、耐震リフォームをするか、取り壊して更地にしてから譲渡する必要があります。

なお、特例を受けるためには「取り壊し前の家屋や敷地等の使用状況等が分かる写真」等が必要となります。うっかり取り壊してしまうと手遅れになりますので注意しましょう。

他の特例との適用関係

この「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」の特例は、下記特例措置のいずれかとの併用が可能です。

 

  • 「自己居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除」
  • 「自己居住用財産の買換え等に係る特例措置」

 

また、相続により取得した土地建物などを一定期間内に譲渡した場合に受けられる「相続財産譲渡時の取得費加算特例」との併用は不可能となっており、いずれの特例を選択することになります。

なお、「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」と「自己居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除」を同一年内に併用する場合には、“2つの特例合わせて3,000万円が控除限度額”となります。

3,000万円特別控除を受けるために必要な手続き

不動産相続空き家04

この特例を受けるためには下記の書類を税務署に提出する必要があります。

必要書類の詳細については、国土交通省のホームページ等を確認してください。個人で用意することが難しい書類も多いため、特例を使いたいと考えている人は、早めに税理士などに相談してから準備するとよいでしょう。

家屋または家屋と敷地を譲渡する場合に必要な書類

  • 譲渡所得の金額の計算に関する明細書
  • 被相続人居住用家屋及びその敷地等の登記事項証明書等
  • 被相続人居住用家屋又はその敷地等の売買契約書の写し等
  • 被相続人居住用家屋等確認書
  • 被相続人居住用家屋の耐震基準適合証明書、又は、建設住宅性能評価書の写し

家屋の取壊し、除却又は滅失後の敷地等を譲渡する場合に必要な書類

  • 譲渡所得の金額の計算に関する明細書
  • 被相続人居住用家屋及びその敷地等の登記事項証明書等
  • 敷地等の売買契約書の写し等
  • 被相続人居住用家屋等確認書

まとめ

空き家を相続した場合に適用可能な3,000万円特別控除について紹介しました。

日本では、毎年平均して約6.4万戸空き家が増加しており、空き家を放置しておくと様々な問題があると指摘されています。そこで「空き家対策特別措置法」が施工され、空き家の売却を活発にすることを目的に期間限定で定められた制度が「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」の特例です。

この特例を受けることができれば、空き家を譲渡(売却)した際に発生する譲渡所得から3,000万円が控除され、譲渡所得税を軽減することができます。

特例を受けるためには、空き家自体の物件的要件、適用期間に関する要件、譲渡する際の要件、という3つの要件を全て満たしている必要があります。また、様々な書類を税務署に提出しなければなりません。

特例の適用要件は非常に複雑で分かりにくく、必要な書類もかなり多いため、空き家の特例を使いたいと考えている人は、早めに税理士などに相談しましょう。

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