不動産売却瑕疵担保責任01

こんにちは、管理人のサトウです。

このページでは、不動産売却で注意したい瑕疵担保責任についてまとめてあります。

不動産を売却後、しばらく経ってから買主が屋根の雨漏りに気付くケースがあります。この場合、雨漏りの修繕費は誰が支払うべきなのでしょうか。

このような売却後に欠陥が見つかるケースで問題となるのが「瑕疵担保責任」です。不動産売却における瑕疵担保責任についてしっかり理解しておかないと、後々になって売主と買主の間でトラブルになることがあります。

戸建てやマンションなどの不動産売却を検討されている方は是非一読してみて下さい。

瑕疵担保責任とは

不動産売却瑕疵担保責任02

瑕疵担保責任の意味

まず「瑕疵(かし)」とは “見えない欠陥や不具合” のことです。

例えば、ベランダの手すりが壊れていたり、洗面所の鏡が割れていたりなど、目に見える欠陥や不具合であれば、予め売主から買主に伝えることができ、瑕疵には該当しません。

しかしながら、天井裏の雨漏りや床下のシロアリ被害などは、内覧時の一般的なチェックでは売主も買主も気がつかない場合があります。

そして瑕疵担保責任とは、このような見えない欠陥や不具合があった場合に、売主が買主に対して負う責任のことを意味しています。

不動産における瑕疵の種類と具体例

不動産の瑕疵には、大きく分類して「物理的瑕疵」、「法律的瑕疵」、「心理的瑕疵」、「環境的瑕疵」の4種類の瑕疵があります。

それぞれの瑕疵について、具体的にまとめてみました。

瑕疵の種類 瑕疵の内容 具体例
物理的瑕疵
物理的瑕疵とは、屋根や設備など物理的なものについての瑕疵のことです。特に中古物件の場合は様々な物理的瑕疵が予測されるので注意が必要です。
  • 給排水管の故障
  • 雨漏り
  • シロアリ被害
  • 耐震強度不足
  • 腐蝕
法律的瑕疵
法律的瑕疵とは、建築基本法や都市計画法、消防法などの法令についての瑕疵のことです。
  • 建築制限がある
  • 建蔽率や容積率が建築基準法の基準を超えている
心理的瑕疵
心理的瑕疵とは、買主にとって心理的な負担になるような瑕疵のことです。売主が気にしていなくても、買主によっては信じられないほどの瑕疵となる場合もあります。
  • 売却する不動産やその近隣で、過去に自殺や殺傷事件が起きている
環境的瑕疵
環境的瑕疵とは、取引対象となる不動産の周辺環境に問題があるという意味です。
  • 周辺に暴力団事務所や宗教団体、火葬場、ゴミ処理場等がある
  • 周辺に産業廃棄物が埋められている
  • 騒音や振動問題がある

 

なお、瑕疵について売主が悪意を持っていなくても、売主は瑕疵に対する責任を負わなければなりません。これを「無過失責任」と言います。

瑕疵担保責任の期間

民法では瑕疵担保責任の期間について、買主は、瑕疵を見つけてから1年以内” であれば、売主に対して損害賠償請求や契約解除をすることができるとされています。

また、売主が責任をとる期間については定められていませんが、民法167条によると、“10年間権利を行使しない場合は時効となって権利が消滅する” と定められています。

従って、売主としては、瑕疵担保責任が消滅時効を迎えるまでの長い間、補修費用等を請求されるかもしれないと怯えていなければならないことになります。

ただし、民法の規定は強行法規ではないので、個人間の不動産売買契約において、瑕疵担保責任の範囲や期間などを自由に取り決めることができます。

瑕疵担保責任について売買契約時に決めるべきポイント

不動産売却瑕疵担保責任03

不動産の売却では、買主と売主で契約をする際に、瑕疵担保責任について詳しく取り決めておき、その内容を不動産売買契約書に定めておくことが一般的です。何の取り決めもしなかった場合、民法で定められた原則的な瑕疵担保責任が生じてしまうため、売主にとってはとても不利な状況となるからです。

そこで、瑕疵担保責任について何をどのように取り決めておくべきか、そのポイントを整理しましょう。

【瑕疵担保責任の取り決めポイント】

  1. 瑕疵の範囲を定める
  2. 瑕疵担保責任の期間を定める
  3. 瑕疵担保責任を負わないとすることも可能
  4. 売主が知っていた欠陥等については別問題

■ポイント1:瑕疵の範囲を定める

前項「不動産における瑕疵の種類と具体例」で解説したとおり、不動産の瑕疵には様々なものがあり、範囲を限定しておかないと売主のリスクは非常に大きなものとなってしまいます。

そのため、瑕疵の範囲について買主と話し合い、合意した内容を不動産売買契約書に定めておきましょう。

例えば、大手・中堅不動産会社を会員とする「一般社団法人不動産流通経営協会(FRK)」のルールでは、一般消費者が中古住宅を売却する際の瑕疵の範囲について、下記のように定めています。

瑕疵の種類 瑕疵の範囲
土地の瑕疵
軟弱地盤、不同沈下、土壌汚染、地中埋設物等
建物の瑕疵
雨漏り、シロアリ被害、給排水管の故障、建物構造上主要な部位の木部の腐蝕(戸建ての場合)

■ポイント2:瑕疵担保責任の期間を定める

建物の欠陥の場合、長い年月が経つと、もともとの瑕疵による欠陥なのか、経年劣化によるものか、判別が難しくなります。

しかしながら民法の原則では、買主が瑕疵を発見してから1年以内であれば瑕疵担保責任を追及可能であり、消滅時効は10年間となっているため、このままでは何年たっても買主が気付けば売主が責任を負うことになってしまいます。

そのため一般消費者が売主の場合は、売買契約の際に、売主が瑕疵担保責任を負う期間を 引渡し完了日から3ケ月程度 に定めるケースが一般的です。

3ケ月であれば、売主側としては自分の瑕疵担保責任として納得できる範囲と考えられますし、買主側としても3ケ月居住すれば何らかの瑕疵があっても見つけられるだろうと考えられます。

あくまで売主と買主が納得できる期間にすることが大切なので、例えば瑕疵担保責任の期間を1ケ月とし、売却価格を少し値引きするといったことも可能です。

なお、売主が不動産会社の場合は、宅地建物取引業法の規定により “引渡し完了日から2年間以上” は瑕疵担保責任を負うことになっています。

■ポイント3:瑕疵担保責任を負わないとすることも可能

物件があまりにも古い場合は、「売主は一切、瑕疵担保責任を負わない」という契約がなされる場合もあります。このような場合、売却価格を下げる必要があるかもしれませんが、売主は瑕疵担保責任を一切負わなくて済むので安心です。

また、不動産会社によっては「買取制度」を行っているところがあり、不動産会社に買い取ってもらう場合、売主の瑕疵担保責任は免責となります。

ただし、買取価格は市場売却価格よりもかなり安くなり、 “60~80%前後” となってしまうことを知っておく必要があります。

■ポイント4:売主が知っていた欠陥等については別問題

たとえ契約で瑕疵範囲の限定や瑕疵担保責任の免責を定めていたとしていても、売主が知っていながら伝えていなかった欠陥等については、契約とは関係なく売主の告知義務違反として、損害賠償請求をされる可能性があります。

従って、知っている欠陥や不具合があれば、買主にきちんと伝えておきましょう。買主に伝えた上で契約が成立すれば、お互いに納得ずくの契約ということで問題はありません。

なお、売主目線では瑕疵とは思わなかったものが、買主目線では瑕疵になることもあります。自分だけで瑕疵をチェックするのではなく、不動産会社に相談したり、専門の会社によるホームインスペクション(住宅診断)を行ったりする方法もあります。

ホームインスペクションには費用(5~10万円前後)がかかりますが、売却前にホームインスペクションを行っておけば「ホームインスペクション済みの物件」として買主に安心感をアピールできます。

まずは売却する不動産の瑕疵をしっかり洗い出しておくことが大切です。

住宅瑕疵担保責任保険や不動産の瑕疵保証サービスもある

不動産売却瑕疵担保責任04

売主の瑕疵担保責任をカバーしてくれる保険や保証サービスもあります。

以下、詳細を説明します。

住宅瑕疵担保責任保険とは

不動産売却における売主の瑕疵担保責任をカバーする商品として、住宅瑕疵担保責任保険協会が扱う「既存住宅売買瑕疵保険(個人間売買タイプ)」というものがあります。

この保険に加入すると、まず保険法人や検査機関による検査が行われ、引渡し後に瑕疵が見つかった場合は、その補修費用等が保険金で支払われることになります。

具体的な保険金の支払い対象や保険金額、保険期間等については、住宅瑕疵担保責任保険のホームページを確認してください。

不動産会社の瑕疵保証サービスとは

不動産会社によっては独自に瑕疵保証サービスを扱っているところがあります。

サービスの詳細は不動産会社によって異なりますが、引渡し後に発見された建物の瑕疵(雨漏り・シロアリ・主要木部の腐食等)の補修費用を、一定額まで不動産会社が保証するというものです。

保証期間は2年のケースが多く、引渡し日より3カ月間は売主の補修費用を保証し、それ以後2年間は買主の補修費用を保証するといった形となっており、補修費用の保証限度額は200万~500万円程度が一般的です。

売却を依頼する不動産会社を選ぶ際には、このような瑕疵保証サービスについてもチェックしておきましょう。

まとめ

今回は不動産売却で注意したい瑕疵担保責任について紹介しました。

瑕疵担保責任とは、見えない欠陥や不具合があった場合に、売主が買主に対して負う責任のことです。不動産の瑕疵には、「物理的瑕疵」、「法律的瑕疵」、「心理的瑕疵」、「環境的瑕疵」の4種類の瑕疵があり、瑕疵について売主が悪意を持っていなくても責任を負わなければならないという「無過失責任」です。

民法では瑕疵担保責任の期間について、買主が瑕疵を見つけてから1年以内としており、消滅時効は10年となっています。ただし、民法の規定は強行法規ではないので、不動産売却では、契約の際に瑕疵の範囲や期間について詳しく取り決め、不動産売買契約書に定めておくことが一般的です。一切の瑕疵担保責任を負わないとすることも可能です。

ただし、売主が知っていながら伝えていなかった欠陥等については、契約とは関係なく売主の告知義務違反として、損害賠償請求をされる可能性があります。不動産会社に相談したりホームインスペクションを行ったりすることで、売却する不動産の瑕疵をしっかり洗い出しておくことが大切です。

売主の瑕疵担保責任をカバーしてくれる住宅瑕疵担保責任保険や、不動産会社独自の保証サービスもありますので、チェックするようにしましょう。

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