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こんにちは、管理人のサトウです。
このページでは、相続で得た不動産は売却した方が得なのかどうか、そしてそれぞれのメリットデメリットについてまとめてあります。
両親や祖父母などから、戸建てやマンションなどの不動産を相続することがあります。しかし、「すでに持ち家がある」、「遠方に住んでいる」などの理由により相続した不動産を当面使う予定がなく、維持したままのでいいのか、それとも売却するべきなのか、どうしてよいか分からないという方も多いのではないでしょうか。
相続で得た不動産について売却か?維持か?と悩んでいる方は是非一読してみて下さい。
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維持することのメリットとデメリット
まずはじめに、相続した不動産を維持することのメリットとデメリットについて解説します。
維持することのメリット
維持することのメリットとしては、下記の2つがあります。
- 別荘として利用できる
- 将来的な資産となる
別荘として利用出来る
両親から相続した家というと自分が生まれ育った実家であり、家族の思い出が詰まっている場所です。使っていなくても手放すことには抵抗があるという人も多いものです。
まだ十分使える状態であるものの自分は遠方に住んでいるという場合には、ある程度の手入れをしておけば、休暇を使って別荘感覚で利用したり、お墓参りがてら家族が集まる場所として利用するということもできます。
相続した家があるからこそ、その土地を訪れる機会が生まれるということがあります。
将来的な資産となる
不動産の価値は、いつどう変わるかわかりません。今現在使い道がない、今は土地の値段が低くてお金にならないなどの状態であっても、いつ突然に不動産価格の高騰が起きるかわかりません。
建物の価値は経年劣化により下がる可能性がありますが、土地の価格は上がる可能性もあり、当面は維持し、最良の売却時期を見極めるということができます。
また、賃貸活用し、家賃収入を得るといった方法もあります。
このように、当面は使用する予定が無くてもとりあえず維持しておけば、子供が独立したときに住む、別荘として利用する、賃貸物件として家賃収入を得るなど、様々な活用法が生まれてくる可能性があります。
維持することのデメリット
維持することのデメリットとしては、下記の4つがあります。
- 固定資産税がかかる
- 不動産価値の低下
- 空き家問題
- 権利問題
固定資産税がかかる
マンション、一戸建て、土地などどんな不動産であっても、所有しているだけで「固定資産税」がかかります。相続した不動産にも固定資産税がかかり、使用せずに空き家となっているとしても税金を払わなければなりません。
使用していない不動産に対し、税金を支払うことに対し、理不尽な思いにかられることもありますが、納税の義務があり、仕方ありません。
固定資産税は、その物件の「固定資産税評価額」x 1.4%です。
例えば、固定資産税評価額が1,000万円の物件の場合、固定資産税は14万円/年となり、かなりの負担となります。
不動産価値の低下
マンションや一戸建てなどの建物の評価は、その築年数が大きく関係しています。空き家となり、使っていなくても同じで、時間が経てばたつほどその価値は下がっていきます。
とりあえず維持、そして結局利用目的がみつからず売却を決めたとなると、相続したときよりも価値が大幅に下がってしまったということは珍しくありません。
空き家問題
近年、全国で大きな問題となっていることが空き家問題です。少子高齢化により空き家の数が増加しており、放置された空き家が様々なトラブルの原因となるといわれています。
例えば、長い間放置された空き家は、雑草が生い茂り街の景観を悪くする、老朽化した建物が崩壊寸前で危険、野生動物の住み家となる、不法投棄の温床となる、火災の原因となるなど、近隣への様々な悪影響が心配されています。
権利問題
相続人が一人の場合はあまり問題にはなりませんが、複数いる場合には、時に厄介なことになる可能性があります。例えば、相続人のうちの一人が亡くなると、その相続人の子供が相続人となるため、権利関係が複雑になっていきます。
また、相続人の一人が自分の持ち分を勝手に登記して売却をしてしまうこともあります。相続後、何もせずに放置する時間が経てばたつほど、こういった権利関係のトラブルが発生する確率が高くなるといえるでしょう。
売却することのメリットとデメリット
次に、相続した不動産を売却することのメリットとデメリットについて解説します。
売却することのメリット
売却することのメリットとしては、下記の2つがあります。
- 現金化できる
- 複数の相続人の間で、公平に分配できる
現金化できる
売却することの一番のメリットは、現金化できることです。現金化することによって、様々な用途に使用することが可能となります。
例えば、希望の条件に合った新たな不動産を取得するための資金にする、手持ちの住宅のローンの返済に充てる、教育費に充てるなど、様々な方面での有効活用が期待できます。
複数の相続人の間で、公平に分配できる
売却して現金化することにより、相続人が複数である時には、「換価分割」としてそれぞれの相続人に公平に分配することができます。こうすることで、所有権の問題などの面でのトラブルの発生を防ぐことができます。
複数の相続人がいる場合には、事前に遺産分割協議により、売却を実際に行う人、売却価格やそれぞれの相続代金の内訳などを決めておくと、後々揉めることがなくなります。
売却することのデメリット
売却することのデメリットとしては、下記の3つがあります。
- 売却時には、相続登記が必要
- 譲渡所得税がかかる可能性もある
- 一度売却したら、もう一度購入することは難しい
売却時には、相続登記が必要
不動産を相続すると、その不動産の所有者名を相続人に変更する「相続登記」を行わなければなりません。しかし、この相続登記には期限がないため、相続はしたものの相続登記についてはそのまま先延ばしにしているというケースが多いです。
ところが、相続した不動産を売却するには、相続登記され、不動産の名義が相続人に変更されていなければ、売却することはできません。
そのため、いざ売却したいという時に売却することができず、慌てて相続登記手続きを始めるというケースも多いです。
譲渡所得税がかかる可能性もある
不動産を売却すると、その売却金額によっては利益が出る場合もあります。利益が出た場合には、「譲渡所得税」を支払う必要があります。
相続で取得した不動産を売却した場合には、特別に軽減措置が設定されていますが、この特例は相続発生から3年以内に売却という制限がありますので、節税を考えれば早めに売却手続きをする必要があります。
一度売却したら、もう一度購入することは難しい
不動産の場合、親族や親戚に売却するケースではないかぎり、一度売却すると買い戻すということはまず不可能です。同じような条件の不動産を探したとしても、同じ場所で同じような価値の家を探し、購入するというと容易ではありません。
また売却することによって、「相続した家を維持した場合に期待できる、長期的な価値」を手放すことにもなります。
例えば、賃貸物件として活用し、安定した家賃収入を得るなどです。
相続した家というと、両親、祖父母など家族の思い出が詰まっていますし、その家があるからこそ、その土地へ出向く機会が生まれるものです。売却することで、大きな現金が手元に残りますが、それと引き換えに家族の思い出や歴史、その土地とのつながりも失ってしまうような感情を覚えるものです。
売却は様々な方面から検討して
このように、不動産の売却には多くのメリットデメリットがあります。そのため、相続した不動産は絶対に売却した方がお得とは、一概には言えません。
相続の状況、物件の状態にもよりますし、最終的には個人の考え方次第というところも大きいです。
「利用予定がないのに維持していると税金だけがかかって損です」というような謳い文句もよく見かけますが、大切なことは、売却することによるメリット・デメリットを知り、自分にとって最も重要なことと天秤にかけて検討するということです。
人によっては、税金を払い続けても、故郷という家を残し、家族やその土地とのつながりを断ちたくないという人もいますし、逆に今現金が必要だからすぐに売却したいという人もいるでしょう。
決断は難しいですが、不動産や相続の専門家とも相談しながら、売却した場合、維持した場合のメリットデメリットについて知識を深め、自分や家族にとって何が一番かをよくかんがえてみるとよいのではないでしょうか。
また、戸建やマンションなどの不動産を売却か賃貸するかについては、別記事に詳細を記載していますので、一読してみて下さい。
物件の相場を把握する
相続した不動産を売却するにしても、維持するにしても、物件の相場を把握しておくことが大切です。
不動産の相場を知るためには、不動産業者に査定をしてもらうことになります。しかし、査定を行う不動産業者によって、査定額は様々で、相場には幅があります。
そのため、相場の「幅」を確認するためにも、1社の不動産業者ではなく、必ず複数の不動産業者に査定を依頼することをおすすめします。
できれば、3~4社に依頼するようにしましょう!
複数の業者に査定を依頼するメリット
複数の不動産業者に査定を依頼するメリットしていては、以下のものが挙げられます。
- 相場の範囲を知るため
- 少しでも好条件で売却・賃貸するため
- 物件価値を良く知る不動産業者を探すため
今は、インターネットにて「一括査定サービス」というサービスを利用することで、簡単に市場相場を知ることが出来ます。
当サイトでは、無料で利用できる不動産一括査定サービスの調査も行っていますので、こちらのサービスも参考にしてみて下さい。
まとめ
相続で得た不動産は売却した方が得なのかどうか、そしてそれぞれのメリットデメリットについて紹介しました。
相続で得た不動産の取り扱いに悩む人は多いです。売却をすれば、まとまった現金が手に入る上、長期的に支払う固定資産税の支出がカットされます。一方、一旦売却してしまったらもう一度買い戻すことはまず不可能で、家族の思い出であった場所を永遠に無くしてしまいます。
それに維持していれば将来的に期待できる資産価値も手放すことになることも。
相続した不動産の扱いについては、家族や親戚ともよく相談し、また専門家の意見も取り入れながら、じっくり検討して決断する必要がありそうです。
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